相談に来てくださる方の中には、何らかの事情で高校を中退し、最終学歴が中卒という方もいらっしゃいます。
そして皆さん口をそろえて「もう勉強なんてできない」とおっしゃいます。
けれど、ひとり親の方には補助金制度もあり、准看護師の資格や介護職員初任者研修など、学び直すことで取得できる資格はたくさんあります。
そして何より、親が勉強する姿を見せることは、子どもたちにとって大きな励みや良い影響になるはずです。
「今日が一番若い日」。
あきらめず、これからの人生のために、学び直しを選択肢に入れてみてくださいね。
中卒で就職活動をする現実
求人は増えてきているが選択肢は限定的
近年は「学歴不問」「未経験歓迎」の求人も多いですが、安定性や給与面では高卒・大卒に比べて不利になることが少なくありません。
応募時に直面するハードル
「書類選考の段階で落ちやすい」「面接で学歴を聞かれる」など、学歴が影響する場面はまだまだ残っています。
中卒でもできる具体的な活動
学歴を補う ― 高卒認定試験
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高卒認定試験(旧 大検)
合格すれば「高卒と同等」と見なされ、専門学校や看護学校の受験資格が得られます。
独学・通信教育・支援団体を活用すれば、子育てと両立しながら挑戦可能です。
ひとり親のための支援制度(高等学校卒業程度認定試験合格支援事業)
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受講開始時給付金:受講費用の40%(上限10万円)
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受講修了時給付金:受講費用の10%(合計で上限12万5千円)
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合格時給付金:受講費用の10%(合計で上限15万円)
※修了日から2年以内に全科目合格した場合に支給。
通学・通学+通信制の場合は上限が引き上げられ、最大30万円まで補助を受けられます。
資格取得で道を広げる
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准看護師:中卒でも入学可能な学校あり。2年間で資格取得。
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介護職員初任者研修 → 介護福祉士:短期間で取得可能。介護分野は人手不足で安定した需要あり。
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調理師・美容師など専門職:資格があれば独立も可能。
その他の就職支援制度
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自立支援教育訓練給付金:資格取得費用の一部を国・自治体が負担。
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高等職業訓練促進給付金:看護師・保育士・介護福祉士などを目指す間、生活費をサポート。
就職活動で意識したいこと
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学歴より経験を伝える
育児・家事は立派なマネジメント経験。履歴書や面接でアピールできる。 -
アルバイトから正社員へ
未経験可の仕事で実績を積み、正社員登用を狙う。 -
ネット副業・在宅ワーク
在宅ライティングや接客、デザイン業務も増えており、子育てとの両立が可能。
まとめ
中卒という学歴の壁は確かにあります。
しかし、
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高卒認定で学歴を補う
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資格取得で武器を持つ
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支援制度をフル活用する
この3つを組み合わせれば、未来は大きく広がります。
「ひとり親だからできない」のではなく、「ひとり親だからこそ使える制度がある」視点で一歩を踏み出してみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。